「はぁああああ……」



思いっきり盛大なため息をつく。
こうなるから七瀬には言わなかったのに
一体いつ、どこでバレたのだ??



「ため息ついてるとこ悪いが、そろそろ仕事してくれないか?」



「うわっ!部長!いたんですか!?」



背後から突然声をかけられ
驚いて飛び退く。



何で毎回毎回この人は急に
ヌルッと現われるのだろうか?



「君らが入って来る前からいた。ところで飲み会するんだろ?俺も混ぜてはくれないか?」



「えっ!?何で部長まで混ざる必要があるんですか?嫌ですよ!」



「うるさい、俺は今日暇なんだよ。それとも何か?残業押し付けられたいのか?」



くっ……なんて卑怯な……。
会社の飲み会でもないのに
なんで部長と飲まなくちゃならないのさ……



「はぁ……仕方ないですね。分かりましたよ。」



「決まりだな。もう1人は社会見学として部下の吉田でも連れてくか」



「もう……好きにしてください」



私はもう反抗する気力もなくして
トボトボと休憩室を出て自分の
デスクへと戻ったのであったーーー。




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『カンパーイ!!』



仕事終わり、私・七瀬・部長・吉田くんの
4人で会社近くの居酒屋へと来ていた。



「ところで、何で部長と吉田くんまでいるんですかぁ??」



「成り行きだよ市倉。気にしないでくれ。」



「まぁいっか!飲みましょぉ!! 」



七瀬は特にそれ以上追求することなく
生ビールをゴクゴクと飲み始めた。



なーにが成り行きだよ!クソ上司が!