その次の週末



「音無さんも、日山さんも
お礼なんて気にしなくてよかったのに」

「俺も牧も大したことしてねーしな」


申し訳なさそうにそう言う牧君と
そんな牧君に同意する朔君

そんなふたりに向かって
勢い良く、首を横に振るあいりちゃん


「本当に助かったから…
牧君、望月君、ありがとう」

「…ありがとう」


牧君と朔君に
ぺこりと頭を下げるあいりちゃん
同じように自分も頭を下げた

牧君と朔君は顔を見合わせて
しばしの沈黙の後


「「どういたしまして」」


これ以上、厚意を無下にするような反応を返すのは良くないと思ったのか
素直にお礼を受け入れてくれた