「はいはい、わかったよ。じゃあ仲良く片づけしておいで」

「はーい!」

 優星君に下ろしてもらうと、双子は仲良く手を繋いで子供部屋へと駆けていく。ドアが閉まり、双子に聞かれていないことを確認してから、彼に詰め寄った。

「どうするの? 双子が真に受けちゃったら。これから毎日のように聞かれるかもしれないよ」

「じゃあ本当にすればいいだけの話だろ?」

 さも簡単に打開策を言うけれど、本気で言っているのだろうか。双子に兄弟を作ってあげるには、つまり、その……そういう行為をするということだ。

 想像しただけで恥ずかしい気持ちでいっぱいになる。それは表面にも出ているようで顔が熱い。

「えっと……」

 恥ずかしくなって彼の顔もまともに見られなくなる中、小さなため息が聞こえた。

「もちろん双子には、すぐに赤ちゃんはこないってちゃんと言い聞かせるから安心して。星奈の嫌がることは絶対にしないから」

「えっ?」

 ポンと私の肩を叩き、「着替えてくる」と言って優星君は階段を上がっていく。

 私の嫌がること……? もしかして優星君はキスしたりその先をしたりすることを、私が嫌だと思っているの? さっきの話じゃそんな感じだったよね。

「そんなわけないのに」

 ただ、恥ずかしいだけ。決して優星君に触れられるのが嫌なわけではない。でもそれをどう伝えるべきなのか……。