それから僕達は

今までにないくらい沢山話した。

気が付くともう夕方。

「まだ帰りたくないなぁ」

陽葵が呟いた。

いつもなら帰すんだけど

今日は僕も離れたくない。

「面会時間終わってないよ?」

僕が言うと陽葵は嬉しそうに

「本当だ」

そう言った。

「おいで」

手は繋いでいたけど

僕はもっと陽葵とくっつきたかった。