「代わりにその身体、もらうから」
そう耳に届いたのと同時、わたしの手は強く引っ張られて。
ベッドの上へと投げ飛ばされた。
「っ!!」
床への落ちたお財布。
わたしの上に覆いかぶさってくる男。
セーラー服の下へと大きな手が滑り込んできた。
「え、ちょっ、待っ……!!」
あまりにも急な行動。
頭が追いつかなくて、腕をつかむ手が遅れた。
今、キャミソール越しだが、下着のホックに手をかけられている状態。
一生懸命やめさせようとするが、ビクともしない。
「な、な、ななななな、なにして……」
びっくりしすぎて上手く話せない。
「なにって、言葉の通り身体もらおうとしただけだけど?茉白ちゃんは俺に黙っててほしいんでしょ?」
「な!?」
黙っててほしい、けど……!!
黙っててもらうために、身体を差し出せと!?
無理無理無理無理、それは絶対無理っ!!
「あの、わたし、貧相な体なので……」
「大丈夫だいじょーぶ。俺、茉白ちゃん好みだから」
「待って待って、やだ、やだってば……っ!!」
男の胸を全力で押した、時に。
セーラー服の中へと侵入した手はピタリと止まり、聞こえてきた声は……。
「じょうだーーん」
明るい声。
はずされたスカーフを返された。