「お弁当食べよう!お腹すいちゃった!」
気をつけなきゃいけないけど、今はお腹がすいたため話を変える。
そうすれば碧は自分の鞄の中からレジャーシートを取り出して。
それを2人で広げて座った。
最初は地べたに座っていたんだけど、碧はわたしを地べたに座らせたくないとか言い出して……レジャーシートを持ってくるようになったんだ。
地べたでもぜんぜん気にしないんだけどな……。
まぁ、これもピクニックみたいでいいけどね。
「そういえばね!わたし、前の席の鈴宮凛ちゃんと少し仲良くなったの!ライン交換もしたから、友だちになれるといいなぁ!」
お弁当を準備しながら彼に話す。
これは嬉しすぎることだから、早く碧に伝えたかったこと。
ラインを交換したことを思い出せば、顔が再びにやけてしまう。
「お嬢はずっと友だちをほしがってましたもんね。友だちになれそうでよかったです」
碧は優しく微笑んでくれる。
「うん!」
「あ、仲良くなったということは、お昼誘われませんでした?」
「誘われた、けど……断っちゃった」
「なにしてるんですか。俺のことは気にしないでそっちで食べてください」
お嬢はバカですか、と付け足される。