「いっ……い、い、い……一緒にって⁉」
あまりにも驚き過ぎて。
上手く言葉が出てこない。
「今から一緒に風呂に入ろう」
聖志はそう言って私を浴室に連れていこうとする。
「ちょっ……ちょっと待って‼
一緒に入るのは……っ」
恥ずかし過ぎて無理っ‼
「なんで。
俺たち恋人同士なのに」
恋人同士。
改めて聖志の口から聞くと照れてしまう。
たぶん。
ううん、確実に。
今の私の顔は。
真っ赤になっている。
「可愛い、遥稀。
顔真っ赤」
やっぱり。
気付かないはずないよね。
聖志にそう言われて、ますます恥ずかしさが増していく。
「お風呂は帰ってから入るから」
必死に恥ずかしさをごまかし、そう言うと。
「そんなにも可愛い遥稀を見たら、
ますます一緒に入りたくなる」
そう言って私のことを抱きしめる。
「さっ……聖志っ」
困りながら聖志の名前を呼んだら。
「なんて。
本当は一緒に入りたいけど、
今日は我慢する」
そう言って聖志はやさしく私から離れた。
「だけど。
今度、部屋に来たときは一緒に入ろうな」
さっ……聖志っ。
満面の笑みで言っている。
今度来たときには本当に一緒に入らなければいけないような。
そんな気がする。