「印」


「印?」


「そう。愛の証の」


 愛の……証……?

 それって……。


 ……‼

 えっ‼

 そっ……それって……‼

 もっ……もしかして……‼


「きれいに付いてるよ」


 満足そうな笑顔でそう言った、聖志。


「付いてる、って、
 もしかして……」


「そう。キスマーク」


 やっぱり‼


 確信したとたん。
 一気に恥かしさがこみ上げてきて。
 とっさに手でキスマークが付いているであろう部分を隠した。


「なんで隠すの。
 せっかくきれいに付いてるのに」


「なんで、って……。
 ……恥ずかしい……から……」


 そう言っているのに。


「恥ずかしがる必要なんてないのに。
 だけど、そんな遥稀、すごく可愛い」


 そんなことを言いながら。
 聖志はキスマークを隠している私の手を掴み、そっと下ろしていく。


 再び露わになったキスマーク。


 すると。
 聖志がそこにやさしくキスをした。