湯川くんが差した傘にお邪魔して、ぶつからないように歩く。 「大丈夫?濡れてない?」 「あ、うん。湯川くんこそ大丈夫?」 湯川くんは私側に傘を差しているように見えるけど、どうなんだろうか。 ここからじゃ反対側がどうなっているか分からないけど。 「俺はジャージだから濡れても洗えるけど、制服はそうもいかないでしょ」