赤田さん…


『よく我慢したね。赤田さんは演劇部の部長として、立派に頑張ってるよ。自信を持って』


『凛音様…』


赤田さんの目が少女漫画みたいにキラキラになってる。


こんな優しくて甘い言葉をかけられたら誰だってこうなるよ。


『だけど赤田さんは、先生への憎しみは一旦忘れて、ちゃんと学業とクラブ活動にも専念して欲しい。優愛高校という素晴らしい学校の生徒としての誇りを胸に…毎日を大切に過ごして欲しいんだ。それが君たちの仕事だよ』


さらに優しい言葉のプレゼント。


私まで心に染みるよ…


『わかりました。そうですよね…私、勉強も頑張って、真由や小川君と一緒に演劇部も盛り立てていきます』


『その意気よ、赤田さん。私も応援してるから』


赤田さんの顔に笑顔が戻った。


高校生らしい可愛い笑顔だ。


『でも凛音…これからどうするの?』


『…そうだね。明日「目撃者」に話を聞いてみよう』