「とりあえず、…ん」 私は雄飛に向かって、手を差し出す。 「え、何?」 「スマホだよ、貸せ」 「は、はい」 鬼のような剣幕で迫れば、おずおずとスマホを手渡してくる。 「パスワードは?」 「0930です」 「……」 私の誕生日じゃん。 はぁぁあ〜…こういうとこがあるから、憎めないんだよなぁ〜私、ダメ男に弱いのかもしれない。