「二色くん……好きですっ」



その日のお昼休み。


中庭のベンチでアオちゃんとお弁当を食べていたら、反対側の木の下で二色くんと先輩と思われる女の人を発見した。


2年生に上がってから、二色くんの冷たい一面に触れた同世代の女の子たちは告白する前に諦めたりすることが多くなっていたけれど、先輩にはいまだに根強い人気らしく。今でも二色くんに告白する先輩が多いって噂。

とはいえ、実際の告白現場を見るのは今日がはじめてだ。



「良かったら付き合ってくれませんか……っ?」



黒髪のロングヘアーの先輩。清楚って感じだ。

『校則ゆるゆるだし高校生になるし髪の毛染めちゃお!』ってブリーチしてミルクティー色に染めたわたしとは大違い。