二色くんのご尊顔に見つめられるのは朝から心臓に悪すぎる。

「は、はにゃしてくださいぃ……!」と、耐えきれず目を固く閉じながらお願いすると、柔らかい笑いと共に頬が解放された。



「木嶋さんのその顔、りんごみたい」

「だっ……だれのせいでしょうか!?」

「俺」

「そうだよぉお!困るよ二色くん!」

「はは」


その笑った顔もかっこいい──じゃなかった、なに笑ってるの二色くん!


死活問題だよ!

二色くんは気まぐれでからかってるだけかもしれないけど、わたしはきみのこと───……




「好きだね、俺のこと」



ぽん、って一瞬だけ頭の上に手を乗せて、二色くんが微笑む。


心臓を直で握られたかと思った。
無理無理、こんなの好き以外にないじゃんか。


「……ッッッ好き!」

「わかったわかった」



最高の月曜日。

今日はぜったい良い日になるって確信した。