やっぱり付きまとっているように見えちゃうかぁ。


わたしだってストーカー扱いされたいわけじゃないし、二色くんに迷惑をかけたいわけでもない。


ここまで一緒に登校できただけでも奇跡だもんね。


同じクラスだから本来なら教室まで一緒に行くことができるけど……やっぱり申し訳ないし、ここらへんで時間をずらしておいた方がいいかな。


食堂にある自販機で飲み物でも買ってから───…って。




「だからいつも言ってんじゃん。ストーカーに間違えられたくなかったら隣歩きなよ」

「っわ、に、二色くっ……む?」

「木嶋さんは積極的にアピールしてるだけ……なんでしょ。毎日引っ付いてくるくせに、変なとこで遠慮するのやめな」



手首を掴まれて、強制的に二色くんの隣を歩かされる。かと思ったら、空いた片方の手でむぎゅっと頬を潰された。


やだやだ、まって二色くん。

ぜったいぜったい変な顔してるよわたし。



触れられた箇所があついのは、二色くんの指先の温度か、火照りのせいか、なんて。

そんなの、考えなくてもすぐにわかっちゃう。