「そーいえばさ前言った私の好きな小説読んだ?」

紅茶ラテを飲みながら夕希が聞いてくる

「あ…読んでーない…」

「えー桃華そういうの好きだから読んでるかと思った~」

夕希は頬を膨らませている

「ごめん、ごめん、最近忙しくて」

ふ~んと素っ気ない返事をした夕希は目を細ませて私の後ろを見ていた

「ん?後ろになんかあった?」

「あ…いやあれって桐生じゃない?」