そこからルナちゃんの本心を聞くことができた。

淡々と話すその様子はただ報告をしているだけのよう。


もっといえば、終わったことを話しているみたいだった。



「今回あたしらが離れてったのはね、べつにみくるの噂絡みじゃない。いい機会だと思ったんだよ。あたしらにしても……あんたにしても」

「どういう、こと?」

「あたしら、合わないよね。あんたも思ってたでしょ?ずっと、……ずっと」

「……」



ルナちゃんの目を見ることができなかったのは、たぶん図星だから。


うつむいたままのわたしにルナちゃんは続ける。



「みくるはね、自分の意思を持つべきじゃなかったんだよ」


それならあたしたちも我慢できたのにさ。


ルナちゃんは前髪をかき上げて、ぽつりと呟いた。



「最後くらい言いたいことははっきり言いな。なんでも答えてあげるから」


最後なんて言わないで、と思う反面。

ああ、やっぱりな、って冷静になっている自分もいる。


ルナちゃんはわたしとの関係をここで完全に断とうとしている。


その証拠に、図書室でのことを弁解されることはなかった。