夜食を摂っていたタチバナ君は何かを思い出した様に声を上げる。


「あっ、そういえば……」


タチバナ君は視線をこちらに移す。


「どうしたの?タチバナ君」


返事をしながらも、不安が()ぎる。


「あのさ、ブーゲンビリアちゃん」


淋しさと哀しさが押し寄せて来る。


「相談があるんだ」


その先の言葉は聞きたくない。