もしもこの世界がバラ色なら私は幸せなのでしょうか 続編

俺の、誤魔化しにも限界が来た。



「……藍…。今まで隠してたことがあったんだけど。」



「藍が最近夢に見る……って言ってた子、、俺たちが昔一緒に遊んでた子だよ。」



「そ、そうなの??」



少しだけ目を輝かせる藍。


多分胸の突っかかりが取れてスッキリしたのだろう。


「。それで?その子は?会ってみたいな〜」


…………


「っ藍…。それは叶わないんだ。」
俺だって会わせてやりたいけど、彼女は……



「もう亡くなってる……。事故で、」




「猫が出てくる。って言ってたよな?」



「その猫を道路の真ん中で見つけた藍が車が来てるのに気が付かないで飛び出したんだ。」





「藍を突き飛ばして、その子が車に…」



「私のせいで……?」




でも、これは間違いだった。























その日から藍は心を塞ぎ込んで、部屋にこもるようになった。
〜藍side〜


健人から衝撃的な話を聞いて、、


私は人を殺したんだ……。


健人は事故だから、って言ってくれるけど、それでも人を殺したことに変わりはない……。
命日だと言っていた土曜日は明日だ。



だからこそ……。ちゃんと謝らないといけないのに……。確かに、こんな娘いらないよね、、


ごめんなさい、、お父さん、、お母さん




健人も……。



なんで……。



それに陽翔だっているのに、、。



最近面倒みれなくてごめんね……。


何もかもごめんなさい、、私が悪いから……。
だから…………


「藍っ!!!」




そう言って手を引かれ、気づいた時には健人の腕の中に…………。



「何してるんだ!!!」



私の手にはナイフが握られていて、



「っは……」



きっとその刃先が私に向いていたのだと思う



そんな一瞬のことを忘れてしまうほど…


私はおかしくなっていたのだ。


「焦らせんな…」


「藍……」



「お前は全然ダメなんかじゃない」



「お姉さん言ってたぞ?」


「妹が助けた命を大事にしてくれって」


「っ、そんなこと」


「大事にしてるか?今」

大事に……できてない…。



私相当最低なヤツなんじゃ……。
「最低なんかじゃないっ!」



「あ、私声に……」



「出てたよ。出てなくてもわかるけどな」


「藍……。一緒にお墓参りに行こう。」


顔を合わせてもいいのだろうか……。目を合わせても……。
「奈緒ちゃんの、お墓参りに。」



奈緒ちゃんって言うんだ……。





「そっか…。」



「明日…行こうな?」






「大好きな人ができたって、紹介してくれてもいいんだぞ?」



さっきの自殺を止められた時の健人の怖い顔とは違い


今は穏やかで、いたずらっ子のような顔をしている。