「は……?」

人の心を読むなんてことが出来るはずがない。

「そうなんだけどさ……。出来ちゃってるんだから認めざるを得ないよ」

また、心の中を読まれた。

「どういうことだよ?」

「裕也ん。これはね、莢未って一回死にかけたじゃない?だからその時に不思議な力が身についたのよ」

驚いている俺に、渚は説明してくれるが、頭の理解が追い付いていかない。

「そんなことある訳…」

「ゆーちゃん。でも私は出来てるんだよ?私も最初はびっくりした」

「ついでに言うとね、裕也んについてる盗聴器は裕也ん達の安全を確認する為の物だからね」

「私達、お嬢様ってのは何かと狙われやすいのよ。だから、友達とかに危害が加わらないように…付けてるのよ」」

これで俺が唯一分からなかった謎が解けた。

何故、毎回毎回、満員電車の癖に空間が出来るのか。それは…。

「そう。渚のボディーガードがそうさせてるのよ。今度は、痴漢以上の問題が起こるかもしれないからね」

「裕也ん。私達のこと分かったよね?……だから聞くよ?」













「こんな、私達と友達でいてくれますか?」