未だに美咲の唇の感触が残っていた。俺と美咲は、一緒に芝生に寝転がった。

「……綺麗だね」

「……ああ」

ここは本当に星に近い。俺の住んでいる菅代とそんなに離れていないのに、何でだろう?

「私達、付き合ってるんだよね?」

「……え?」

付き合ってる……?
俺と美咲が?

「だって私達好き通し何だよ?」

美咲はそう言うと、俺の右手に美咲の左手を重ねて来た。小さくて、柔らかい手。

「……何か実感沸かなくてさ。こんな可愛い子が俺の彼女だっていうさ」

「あはは、キスまでしといて良く言うよ」

俺の顔は一気に赤くなる。俺は美咲にばれないように顔を横に向けた。

「あ!流れ星だよ!」

「え……!どこ?」

俺は目線を再び空に向ける。しかし、もう星は流れてしまったのか空にそれらしい星はなかった。ふと、隣を見ると美咲は俺の顔を指差してケラケラ笑っている。

「やっぱり裕也、顔真っ赤!ちなみに流れ星ってのは嘘だよ?」

しかし、美咲がそう言ってる間に空に本当の流れ星が現れた。

「美咲、あれ!!」

「え?あ、嘘、本物!?」

美咲が慌てふためいている間に俺はこっそり願ごとをつぶやいた。

「……ずっと一緒にいられますように」