俺がアルティメット部結成を志してから、早三日が過ぎていた。今日は休日……。俺と陽菜は、河岸にある大きな公園に来ていた。何も、遊ぶためではない。俺達のアルティメットチーム『Eye's』の初練習日だからだ。

わざわざ休日にまで練習をするのには意味がある。それは、地元のアルティメットの大会に参加して、いい結果を得る為だ。そしてその結果をたたき付ければ、部として承認されるのではないか、と沙梨奈が言っていた。

「うーん…。やっぱ、私だけ場違いな気がする」

確かに陽菜はまだ中二で、背も皆より全然低い。

「大丈夫だよ。俺の友達は良い奴だから」

きっと陽菜を見て小さい奴だとか、役に立たないとか思う奴はいないだろう。俺がそう言うと、陽菜は俺を蔑むように見て来た。

「ま、確かにお兄ちゃんは人を見る目だけはあるからね。莢未とか」

「陽菜。莢未の話は…」

「私、あの人ならお姉ちゃんって呼べたのに…」

確かに陽菜は、莢未を実の姉のように慕っていた。だけど運命は残酷で、皮肉にも莢未は……。


陽菜を庇って死んだ。