夜はすっかり更けていた。やっぱり星見ヶ丘には劣るけど、ここもやっぱり綺麗なんだよね……。あなたと二人、指輪を交換しあった公園。

「……スカイ、シー」

あの時、裕也が私に説明してくれようとした、この指輪の意味。結局、聞けず終いだったなあ。私は、ペアリングを星にかざした。その時、私はあることに気付いた。

「これ、Seaじゃなくて、Seeじゃん…」

今頃気付く私は、流石に英語が苦手なことはある。
Sky と See…。空を…見ろってことかな?

私は空を見上げる。相変わらずの星空。そんな中、思い出されるのは、あなたの言葉。

『…お前に光が入らなくなっても、俺が星になってお前を照らしてやる』
あなたは、本当に、私にとっては星みたいな存在でした。

裕也…見えてますか?
あなたが愛してくれた私の瞳は、もうありません。

だけど…私が愛したあなたの瞳は私と共にあります。

あなたの瞳で、あなたが愛した世界を生きていこうと思います。

裕也が私の瞳になって、
私があなたの知らない世界を伝えていきます。

裕也、ねぇ、聞こえてる?

私は、ここにいるよ。

そのとき、空の星が微かに光った気がする。

それは、あの夜に名付けた星だったかもしれない。

そう、君と二人。
あの夜に名付けた星の名前。

Sky、Seaなんて洒落た名前じゃない。

やっぱり、これが一番だよ。

裕也座と、美咲座。
その二つの星はいつまでも、いつまでも輝いていました。

「裕也ー!!通訳してー!!」

私は、空に呼び掛ける。

「Eye Love youー!!」

その時、裕也座が光ったのは見間違いなんかじゃない。




そうだよね?ダーリン。

Eye Love 完