伝える莢未の声は震えていた。私は、裕也の言っている意味が分からなかった。だって……。

「嫌だ……嫌だよ。だって、だって!!私が裕也の瞳使ったら、裕也は何も見えなくなるんだよ?真っ暗なんだよ!?」

「……俺、もう限界なんだ」

「……そんなことない。裕也はまだ…生きれる」

「……美咲!!」

莢未の宥める声も耳に入らない。

「裕也は、生きてるんだよ!?死んでなんかない!!」

「美咲、俺は……」













「お前の、思い出の中で生かしてくれよ」


「裕也……」


「俺、辛いんだ。皆の重荷になるのが…」

「……嫌だよ。裕也と別れたくない。だって裕也は…」

生きてるんだよ。私がそう言おうとした時だった。私は温かい何かに包まれた。