裕也が脳死状態になってから一週間が過ぎた頃。その日は皆来てたんだ。その時、医者と思われる人が入って来た。
「率直に言います。裕也君が回復する見込みは……0です」
「そんな……お兄ちゃん!!」
陽菜だけじゃない、私達全員が衝撃を受けていた。心の何処かで、裕也が目を覚ますんじゃないかって思っていた。
「裕也君も辛いでしょう……。皆がこんなにも裕也くんのことを思ってくれているのですから。ですが……もう、裕也君も限界なんです……」
「……先生、それは裕也んに死ねって言ってるんですか?」
「……それも選択の一つということです」
「……ダメだよ。裕也は……裕也は心はまだ生きてるんだよ!!」
脳死と死ってのは全然違う。死ぬってのは、この世界から存在を抹消されてしまうんだ……。
「……ごめんな。皆」
「……莢未?」
突然、莢未が言った一言は、莢未の声なんだけど、口調はまるで……。
「先生の言う通りなんだ。自分でも分かるよ。俺、限界だよ」
「裕也…?」
「……美咲か?ずっと、おまえの声聞こえてたよ。ありがとう」
ああ……分かるよ。裕也の心が、莢未の言葉にこもっている。裕也の“心の声”を莢未が代弁しているんだ。
「率直に言います。裕也君が回復する見込みは……0です」
「そんな……お兄ちゃん!!」
陽菜だけじゃない、私達全員が衝撃を受けていた。心の何処かで、裕也が目を覚ますんじゃないかって思っていた。
「裕也君も辛いでしょう……。皆がこんなにも裕也くんのことを思ってくれているのですから。ですが……もう、裕也君も限界なんです……」
「……先生、それは裕也んに死ねって言ってるんですか?」
「……それも選択の一つということです」
「……ダメだよ。裕也は……裕也は心はまだ生きてるんだよ!!」
脳死と死ってのは全然違う。死ぬってのは、この世界から存在を抹消されてしまうんだ……。
「……ごめんな。皆」
「……莢未?」
突然、莢未が言った一言は、莢未の声なんだけど、口調はまるで……。
「先生の言う通りなんだ。自分でも分かるよ。俺、限界だよ」
「裕也…?」
「……美咲か?ずっと、おまえの声聞こえてたよ。ありがとう」
ああ……分かるよ。裕也の心が、莢未の言葉にこもっている。裕也の“心の声”を莢未が代弁しているんだ。