しつこい…。俺はいい加減、うんざりしていた。

家に帰ってから渚にメールを送ったのが間違いだった。こいつ…返信早過ぎ。俺がメールを送信して、一息つくとすぐに携帯が震え出す。

しかし、無視するのも難だったのでメールのやりとりを続けていた。

すると渚からこんなメールが届いた。

『今から、買い物行くから裕也んも来てね。場所は私達が運命の出会いを果たした河岸駅で!時間は今からすぐ来てね。私、もう待ってるから』

俺は思わず携帯を落としてしまった。
…俺に選択肢はないのか?しかももう待ってるって何だよ…。

「陽菜。俺少し出掛けてくるから」

俺は軽く支度を済ませて、陽菜に声をかける。

「晩御飯までには帰って来るんだよ?」

母さんみたいなこというなよ…。

てか、渚も買い物くらい一人で行けよな。
俺は深めにため息をついた。