「へぇ。結構莢未って色んな所に写ってるんだな」
「裕也、なんか初めてこのアルバム見るようなこと言うんだね?」
「……初めてだよ」
莢未が死んだことから逃げていた昔の俺は、卒業アルバムを見るのを恐れていた。アルバムを開くと莢未が死んだことを認めてしまいそうで怖かったんだ。
「そっか……」
美咲はそっと俺の右手に左手を重ねてくれた。それだけで、安心できる自分がいる。ページをめくる手の奮えも止まる。
「あれ……?」
美咲が声をあげた。
「何だよ?急に」
美咲は俺の質問には答えず、じーっとあるページを見つめている。そのページとは、莢未以外の皆が写っている俺のクラス集合写真だ。俺にとっては一番見たくないページだ。
「美咲?ここのページに莢未は…」
すると美咲はそのページの左端をガリガリと爪で擦り始めた。すると、そこに不自然な突っ張りが出て来た。
「……何だこれ?」
「引っ張ってみる?」
美咲が俺に尋ねる。俺は意を決して一気に引っ張る。
するとさっきまでのページが剥がれ、そこには、一枚のDVDが収まった空白のページが出て来た。
「……再生してみる?」
俺は無言で頷き、その謎のDVDを再生プレーヤーに入れる。ディスクは無事に読み取れたみたいだ。一体中に何が入っているんだろうか?
「裕也、なんか初めてこのアルバム見るようなこと言うんだね?」
「……初めてだよ」
莢未が死んだことから逃げていた昔の俺は、卒業アルバムを見るのを恐れていた。アルバムを開くと莢未が死んだことを認めてしまいそうで怖かったんだ。
「そっか……」
美咲はそっと俺の右手に左手を重ねてくれた。それだけで、安心できる自分がいる。ページをめくる手の奮えも止まる。
「あれ……?」
美咲が声をあげた。
「何だよ?急に」
美咲は俺の質問には答えず、じーっとあるページを見つめている。そのページとは、莢未以外の皆が写っている俺のクラス集合写真だ。俺にとっては一番見たくないページだ。
「美咲?ここのページに莢未は…」
すると美咲はそのページの左端をガリガリと爪で擦り始めた。すると、そこに不自然な突っ張りが出て来た。
「……何だこれ?」
「引っ張ってみる?」
美咲が俺に尋ねる。俺は意を決して一気に引っ張る。
するとさっきまでのページが剥がれ、そこには、一枚のDVDが収まった空白のページが出て来た。
「……再生してみる?」
俺は無言で頷き、その謎のDVDを再生プレーヤーに入れる。ディスクは無事に読み取れたみたいだ。一体中に何が入っているんだろうか?