「さやみ…」

「あのね?私が言いたかったのは、私がゆーちゃんを好きっていう気持ちより、ゆーちゃんが美咲を好きって想う気持ちの方が強いってことだよ」

「…ごめん」

「何で謝るの?私のことなら気にしないでよ。私、幸せになってもらいたんだよ?好きな人には…」

莢未…。お前は昔から頭はいいのに不器用なんだよな。君の手が微かに震えてるのが良く分かったよ…。

君の“強がり”。

「…ゆーちゃん、強がり何かじゃないよ…。私はホントに…うっ…」

とうとう、莢未は泣き出してしまった。今度は逆に俺が莢未を抱きしめる。

「ゆーちゃん…私だって……私だって…」















「好きなんだよ!ゆーちゃんが!もう、どうしようもないくらい好きなんだよ!」

莢未は、俺に顔を埋めて泣いてくる。俺は、莢未の髪を撫でてやる。

付き合ってた頃…君が一番喜ぶことだった。