「あー・・・・痛い・・・」
「そろそろ医軍を呼ぶか?」
「お願いします。」
私の言葉にすぐ医軍を呼んだ鉄王。

医軍の兵からも王は別室へと言われても聞かずに私のそばから離れない鉄王。

何度も意識が飛びそうになりながら、私は痛みの波に耐え続ける。


「ゆっくり息をするのだ。」
鉄王は少ない私の出産の知識を前からよく聞いていた。
陣痛の時のノウハウも。
医軍からも学んでいた鉄王。

痛みで意識がもうろうとしているときはほかの人の声は耳に入らない。
なのに鉄王の声だけは鮮明に聞こえた。