軽々と私の手をひいて、私の体を木の上にあげた鉄王。

すっぽりと私の体も、子供たちの体も包み込むその人は、誰よりも優しい顔をする。



「私の言った言葉を覚えているか?」
「・・・生きていれば・・・ですね」
鉄王が私を見て微笑み頷く。

あの日、決壊した池も元の場所にきれいな水を張り、生き物も住んでいる。
倒壊した建物もすべて直り、前よりも立派で頑丈な造りになった。

たくさんの人々にも再び活気が戻っている。

生きていれば、一人じゃなければ、なんだって乗り越えられる。

鉄王はあの日の言葉の通りに、人々をまとめ、この国を修復させた。