私の顔も、鉄王の顔も朝陽に照らされてまぶしく光る。

「あきらめるなと、光のさす方へ、咲菜と進めと。」
「私と?」
「あの声は咲の声だ。」
「・・・咲さんの・・・?」
「聞き違えるはずがない。声の通りに咲菜と共に濁流にのまれた私は光のさす方へあきらめずに進んで助かった。そこに俊敏な速さの馬が来たのだ。きっとあの光は、咲が導いてくれたのだと私は思っている。」
きっとそうだ。

私へのお願いという言葉も、きっと咲さんは鉄王をお願いという意味で言っていたのだろう。

「咲はそばにいる。私たちのそばに。きっとそなたの想い人もそばにいる。そして彼らに私たちはいつだって守られているのだ。」
「きっと・・・そう・・・」
「あぁ。」