シャーベットの入っていたお皿も、私が食べ終わるとすぐに我妻さんが片付けてしまった。我妻さんは洗い物を済ませると「お待たせしました」と私の前にまた座る。まるでこの場所にいるのが当たり前みたいに……。
「あの!こういうことって普通に犯罪だと思うんです。だから……その……」
早く出て行ってほしい、その一心で勇気を出言ってみる。しかし、我妻さんはニコニコ笑ったままだ。
「明日も三葉さんは仕事ですし、もちろん家に帰りますよ。ただ、こちらの紙にサインしていただいたらというのが条件ですが」
そう言って我妻さんがかばんの中から出したのは、一枚の紙ーーー婚姻届だった。あまりの急展開に私は言葉を失う。
「さあ、サインしてください」
無理やりペンを持たされそうになり、私は慌てて「嫌です!」とその手を振り払う。
「私は今日会ったばかりの、しかも家の中に勝手に侵入していた人と結婚だなんてできません!」
「あの!こういうことって普通に犯罪だと思うんです。だから……その……」
早く出て行ってほしい、その一心で勇気を出言ってみる。しかし、我妻さんはニコニコ笑ったままだ。
「明日も三葉さんは仕事ですし、もちろん家に帰りますよ。ただ、こちらの紙にサインしていただいたらというのが条件ですが」
そう言って我妻さんがかばんの中から出したのは、一枚の紙ーーー婚姻届だった。あまりの急展開に私は言葉を失う。
「さあ、サインしてください」
無理やりペンを持たされそうになり、私は慌てて「嫌です!」とその手を振り払う。
「私は今日会ったばかりの、しかも家の中に勝手に侵入していた人と結婚だなんてできません!」