「えっ?公安警察ってあの……」

私の頭に浮かんだのはドラマやアニメ。日本を一生懸命守っている仕事だとずっと思っていた。警察が不法侵入して大丈夫なの?

「あの、私たちどこかでお会いしたことがあるんでしょうか?申し訳ないんですが、全く見覚えがなくて……」

「駅でたまたますれ違った程度ですね。その時に一目惚れをして、あなたのことを色々調べました。警察にかかればこんなこと簡単ですよ」

そう言った後、我妻さんは私の個人情報を色々と話し出した。住所、電話番号、職場、通っていた学校まで……。知らない間に他人に色々調べられていたなんて、やっぱり怖い。告白されても嬉しくない。

「三葉さんのことを愛しているから、調べさせてもらいました。あなたのことなら何でも知っていますよ」

私が何か言おうと口を開くと、口の中にハンバーグを入れられた。我妻さんの使っていた箸で……。

「ご飯が冷めてしまうので、話の続きは後にしましょう。おいしいですか?」