「せんっぎょーしゅふっ!」

 笑いが喉元まで込み上げてきて苦しい。

 抑えようとは思うんだけれど、抑えきれない。


 いや、気持ちは嬉しい。
 素直に嬉しい。

 でも、陸斗が専業主夫!?

 似合わなすぎる!!


 悪いとは思いつつも、抑えきれなくて肩が震えてしまう。

「やっ、ごめっ。気持ちは嬉しいんだよ?」

「……うっせ。良いから食えよ!」

 恥ずかしさで顔を真っ赤にしている陸斗も珍しい。

 珍しい事ばかりで、何だか今日はとても貴重な日に思えて来る。


 ともあれ、いつまでも笑っているのは悪いし、言われた通り食べてしまわないとせっかくの美味しそうなサンドイッチが温まってしまう。

「うん、いただきますっ」

 呼吸を整えて、レタスとトマトのサンドイッチにかぶりつく。

 シャキシャキのレタスにトマトの酸味と旨み。
 よく見たらベーコンも挟まっていた。


 うん、これは普通に……いや、結構本気で美味しい。