「……そこまで驚くか?」

 そりゃ驚くよ!!

 内心では思いっきり叫んでいたけれど言葉には出来なかった。
 驚きすぎて……。


「どうして、突然作ってみたりしたの?」

 代わりに疑問を口にする。

 すると陸斗は照れ隠しの様にあたしから視線をずらした。


「夏休み中にさ、お前の事支えたいって言っただろ?」

「……うん」

 思い出し、胸の奥がポッと温かくなる。

 嬉しかった。

 あたしの中で、一番の夏の思い出になっている。


「でよぉ、具体的にはどうするべきかって考えて……もしお前が世界を駆けまわる様な仕事した場合、家の事やってくれる奴が一番助かるのかなって思って……」

 話が極端すぎる気もするけれど、可能性の一つとしてはありえなくはない。

「専業主夫ってのもあり得るかな、と思って……」

 言ってて自分でも極端な話だと思ったんだろう。
 最後の方は陸斗には珍しく声がしぼんでいった。