いつもは埃っぽい屋上へ続く階段。

 流石に掃除も済ませているみたいだ。

 扉の前は流石に薄暗いけれど、開ければ青い空が見えるはず。


 陸斗はお昼ご飯を持っているので、あたしが扉を開ける。

 開いた途端に外の新鮮な空気が全身に吹き付けて来る。

 少し暑さはあるけれど、風があるからか不快感はない。


 その風が、バサバサと藍染の大小様々な布を大きく揺らしている。

 空の青と雲の白。
 そして屋上の藍色のコントラストがなかなかに見ごたえがあった。


「わぁ……結構凄いね」

「ああ、配置とかも考えてるんだろうな。見栄えがいい」

 感想を言い合いながら進んで行くと、休めるようにだろうか、いくつかベンチが置いてあった。


 座って藍染の布を見ている人もいれば、あたし達と同じようにお弁当を持って来て食べている人もいる。


 その中の空いているベンチに座ると、陸斗は持って来た保冷バッグから色々取り出した。