文化祭、当日。
「おお、なかなか盛況だね?」
丁度二人目のメイクを終えて次の準備をしていたころ、杉沢さんが教室に入って来た。
本当に来たんだ……。
杉沢さんはそのままあたしの方へ近付いて来たけれど、他のクラスの子に止められる。
「あ、すみません。メイク希望者は整理券を貰ってください」
「灯里ちゃんとは知り合いなんだよ。お話できないのかな?」
猫を被った笑顔で杉沢さんはそう言ったけれど、その要望は容赦なく却下された。
「すみません。倉木さんメイクの予約いっぱいで、お昼の休憩時間とかにしてもらっていいですか?」
「そっか……じゃあ美智留ちゃんは――」
「すみません。田中さんも予約いっぱいで……。彼女もお昼休憩の時にしてください」
あたしが無理だからと美智留ちゃんのところに行こうとした杉沢さんだったけれど、美智留ちゃんのヘアセットも始まりから人気があって手を止める暇がない。
人によっては数分で済むこともあるヘアセットだけれど、やって欲しいって人が絶えないからあたしより人数を捌いていると思う。
「おお、なかなか盛況だね?」
丁度二人目のメイクを終えて次の準備をしていたころ、杉沢さんが教室に入って来た。
本当に来たんだ……。
杉沢さんはそのままあたしの方へ近付いて来たけれど、他のクラスの子に止められる。
「あ、すみません。メイク希望者は整理券を貰ってください」
「灯里ちゃんとは知り合いなんだよ。お話できないのかな?」
猫を被った笑顔で杉沢さんはそう言ったけれど、その要望は容赦なく却下された。
「すみません。倉木さんメイクの予約いっぱいで、お昼の休憩時間とかにしてもらっていいですか?」
「そっか……じゃあ美智留ちゃんは――」
「すみません。田中さんも予約いっぱいで……。彼女もお昼休憩の時にしてください」
あたしが無理だからと美智留ちゃんのところに行こうとした杉沢さんだったけれど、美智留ちゃんのヘアセットも始まりから人気があって手を止める暇がない。
人によっては数分で済むこともあるヘアセットだけれど、やって欲しいって人が絶えないからあたしより人数を捌いていると思う。