陸斗と出かけるときは大体大人っぽいメイクなので、それに合わせるとなるとトップスよりボトムスを変えたい。

 ショートパンツはどちらかというと若々しい感じがするし。

 そうして購入したのは他でも合わせやすいキレイめのクロップドパンツだ。


 すぐに着ることを伝えて値札などを取ってもらい、試着室で着替えさせてもらった。

「お待たせ」

 今度は大丈夫だろうと笑顔で陸斗の元へ行くと、彼は黙ってジッとあたしを見た。


「……やっぱり上も着替えねぇ?」

「流石にこれ以上は浴衣が買えなくなるから無理」

 今度の要求は突っぱねた。

 一番の目的の浴衣が買えないとか、どうしてここまで来たのか分からなくなるじゃない。


 陸斗はダメもとで言ってみただけだったみたいで、「そうだよな」と納得してくれた。

 そして自然な仕草で手をつなぐ。