その驚きを初めに言葉にしたのは美智留ちゃんだ。

「メイクしたの!? それなら気に入られるわ」

「何もされてはいないけど、メイクはしたってことか。あちゃー、それはやっちゃったね」

 そして沙良ちゃんが続ける。


 最後にさくらちゃんがあたしの肩に手を置いて。

「灯里ちゃん、本気でメイクしたでしょう? それはマズイよ……」

 と、しみじみと言われた。


「な、何で? メイクしただけだよ?」

 分からなくて慌てて聞き返すと、凄く真剣な顔で答えが返ってくる。


「ドキドキしたって言ったでしょう? 灯里ちゃんが男だったらあたし惚れてたかもしれない」

「そうそう。逆にあたしが男だったら絶対心奪われてた」

 さくらちゃんと沙良ちゃんが、さっきメイクしたときの感想に“もしも”を足して言った。


 ええー?


 と微妙な気分で納得出来ないでいると、美智留ちゃんが更に付け加える。