二人は予想通り象舎の方にいた。
ただ、象を見ているというわけではなく、少し離れたベンチで座って休憩していた様だ。
楽しそうに話している二人を見て、一瞬足を止めてしまった。
チクリと、ちょっとだけ胸が痛んだ気がして。
ん? と疑問に思っているうちに、花田くんが先に二人の方へ小走りで向かう。
それを見てあたしも慌てて追いかけた。
「宮野さん、昨日はごめん!」
朝から避けられていたからだろうか。
花田くんは真っ先に頭を下げて謝った。
「俺、昨日はつい中学の時の藤原さんと宮野さんを重ねちゃって……。二人は違うのに、本当にごめん!」
目の前で頭を下げる花田くんをさくらちゃんは怖いくらいの無表情で見つめ、淡々と言葉を紡いだ。
「そうだよ。あたしと藤原さんは違うよ」
それが当たり前の事なんだと、言い聞かせるように繰り返す。
ただ、象を見ているというわけではなく、少し離れたベンチで座って休憩していた様だ。
楽しそうに話している二人を見て、一瞬足を止めてしまった。
チクリと、ちょっとだけ胸が痛んだ気がして。
ん? と疑問に思っているうちに、花田くんが先に二人の方へ小走りで向かう。
それを見てあたしも慌てて追いかけた。
「宮野さん、昨日はごめん!」
朝から避けられていたからだろうか。
花田くんは真っ先に頭を下げて謝った。
「俺、昨日はつい中学の時の藤原さんと宮野さんを重ねちゃって……。二人は違うのに、本当にごめん!」
目の前で頭を下げる花田くんをさくらちゃんは怖いくらいの無表情で見つめ、淡々と言葉を紡いだ。
「そうだよ。あたしと藤原さんは違うよ」
それが当たり前の事なんだと、言い聞かせるように繰り返す。