「みんな、ね……」
見下ろされるのが嫌なのかと一瞬思ったが、何だが違うみたいだ。
「そこは俺と一緒に行けるのが楽しみって言ってくれると、俺も嬉しいんだけどな?」
「……またそういう事言って……」
今度はあたしが不満顔になる。
何だか誤魔化された様な感じになったけれど、日高くんの心配事は考えても仕方のない事だからそれで良かったのかもしれない。
とにかく、これでみんなで楽しみにしながら明日の校外学習に備えられるだろう。
この時のあたしはそう安心していた。
まさかその心配事が的中するなんて思いもよらず。
こういうのをフラグが立ったというんだろうなって、後になってから気付いた。