「直接、ハッキリと日高に聞きな。あたしの事好きなのかって!」

「ええ!? いや、それは一番ないかと――」

 一応考えつつもすぐに却下したことを聞けと言われて、すぐさまありえないと訴えようとしたけれど。


「それはもう良いから。とにかく沙良の言う通りに聞いてみな?」

「大丈夫、とにかく本人にそう聞くのが一番だと思うから」

 美智留ちゃんとさくらちゃんも沙良ちゃんの意見に賛同してしまって、あたしの訴えは届かない。


 そのまま昼休みの時間が少ないという事で、教室に慌てて戻る。


 何だか困惑気味な気分だったけれど、取りあえず日高くんに急いで軽食を渡しに行く。

 まだ予鈴も鳴っていないけれど食べて貰わないと。


「ごめん、教室出る前に渡そうと思ってたんだけど……」

 そう言って手渡すと、日高くんは瞬きをしてあたしと軽食を見比べた。