「なになに? 手作り? 倉木ってこういうの作るんだ?」

 自分でお弁当を作って来ているからか、小林くんが真っ先に反応した。

「うん、みんなで食べようかと思って。どうかな?」

「いいの? じゃあ一つ頂きー」

 そう言って一番初めに小林くんが食べてくれた。


「うん、普通に美味しい。軽食って感じ」

 その言葉にホッとする。

 お世辞だとしても良かったと思う。

 表情を見ても、そこまで不味いとまでは思われていなそうだから。


「何々ー? へーじゃああたしも貰いっ」

 次に沙良ちゃんが手に取って、他の皆も食べてくれた。


「灯里ってこういうのも作るんだ」
「凄いなぁ。あたし、お菓子しか作ったことないよ」

 美智留ちゃんとさくらちゃんにも褒められて、最早嬉しいより照れくさくなってくる。