彼女が入学した日から、毎日、見ていた。

ぼくの定位置である、この理科室から。


廊下を通る時や、理科室で授業を受ける時。


彼女の白い頬が美しいと感じていたから。


見ているだけで良かった。

そう思っていた。


少なくとも、あの日までは。