「コウく~ん」

私は眠っているコウくんに話しかける。

もうお昼ご飯食べたのかなぁ。

「コ~ウ~く~ん~」

恐る恐る、肩に触れる。

「ん~~」

コウくんは不機嫌そうに返事をする。


「レンくん、コウくん寝てるけど
 お昼食べたのかな?」

レンくんにそう聞くと

「テスト終わってからずっと寝てるから
 食べてないと思うよ~」

そう言うので時計を見ると
軽く1時間以上は経過していた。

お腹すかないのかな。

「レンくんっ テストどうだった?」

シズナがレンくんに話しかけると
取り巻いていた女子たちがシンっと黙り、
シズナの方を見る。

シズナは群を抜いて可愛い。
顔なんてめちゃくちゃ小さいし、
腕も脚も華奢で色白で綺麗。

それに加え、物応じしない明るい性格。

レンくんと付き合うのは、
シズナなんじゃないか…、と
密かに噂されていた。

「そ~そ~!
 実桜ちゃんのおかげで
 めちゃくちゃ分かったんだよ!
 本当ありがとう~」

レンくんはニコニコと嬉しそう。
良かった~。