コウくんは、記入していた回答を
一旦消し、書き直した。

「よしっ。これで俺も終わり。
 久々に勉強なんかすっと疲れるな。」

なぁ?と私に問いかけてくる。

「うんっ そうだね。」

「おまたせ~!」

ちょうど良いタイミングで
レンくんが人数分のカップが乗ったお盆を運んできた。

「レンくんありがとう~!」

シズナがにこにことカップを受け取る。

「わぁっ ココアだぁ♪あたし、ココア大好き♪」

「あっ、ごめんね。ありがとう。」

「チッ ココアかよ。」

「文句あるなら飲まなくていいですよ~」

レンくんが口を尖らせる。

「あーあー、悪かったよ。」

「コウくん、甘いの苦手なの?」

私がそう聞くと

「あぁ、あんまり好きじゃねぇな。」

ふーん、そうなんだ。
 
(バレンタインの時、気を付けないと。)


心の中でそんな事を考えて、
すぐに打ち消した。