それにしても、
なんでレンくんとコウくんは
こんなところで2人暮らしなんてしてるんだろう。

頭の片隅でそんな事を考えながら
問題集を解き進めていった。

「んん~~~!!終わったぁ~~!!」

シズナがぐぅ~っと伸びをした。

「私も終わった~。首が痛くなっちゃった。」

「俺も終わったから、何か飲みもの持ってくるね!
 シズナちゃん、ちょっとごめんね。」

レンくんはソファ席の奥側に座っていたので、
通路側のシズナに声をかける。

「なぁ、杉元。ここなんだけど。」

コウくんが俯いたまま、私に声を掛ける。

「うん。どこ?」

コウくんが取り掛かっていたのは
語学の問題集。

よくある、
”作者の心情を述べよ”というタイプの問題。

「俺は、こう思うんだよ。」

自分で記入していた文をシャーペンで指す。

「うん、これでも良いと思うんだけど、
 ●●だから、○○。みたいに書いた方が
 丸がもらい易いと思うよ。」

「おぉ、そっか。さんきゅ。」