ーそのことはすっかり忘れて昼休み。
私はお弁当を食べ終えた後、日向に辞書を返そうとまた隣のクラスに来ていた。
けれど、見た感じ日向の姿は見当たらない。
どこいったんだろう?
先ほどの男子の集団に、少し抵抗しつつも声をかける。
「すみません、日向どこにいるかわかりますか?」
すると、全員が気まづそうな顔をした。
「あー…日向なら屋上だけどー…」
「そうなんですね、ありがとうございます!」
「あ、ちょっと待って!」
一人が私を引き止める。
その人は、その言葉を言おうか迷ったような顔で私に言ってきた。
「日向、今告ってるかもしれねぇから…」
「…え?」
一瞬、思考回路が止まる。
告ってる…?
ドクン
胸騒ぎがした。
もしかして、さっきの予感が当たってるの…?