「ちっくしょー!負けた!…ん?」


聖夜が後ろに居る俺等に気付き、振り向いた瞬間、俺は手に持っていたアイマスクを聖夜に被せた。


素早く翔とアッキーが聖夜の腕を拘束し、立たせて裏口に向かう。


「なっ!何だっ??!!誰だっ?!」


聖夜は騒ぎ立てたがゲーセンの煩さに声は欠き消される。


裏口で待ってたテツに合図をすると翔の後輩がグロリアを横付けした。


聖夜を両側で挟む形で後部座席に乗せ、足も拘束した。


誰も声を発せず車は発進した。


「よぉ、健!」


グロリアが走り去ったのを見て俺に声を掛けたテツ。


「わりぃな、手伝ってもらって。」


「いいって!俺、アイツが街でデカイ顔されんのムカツクし!(笑)」


「ははっ、だな。じゃぁ俺等も行くか!」