「チッ!──母さん。何度も言ってるだろ?勝手に入ってくんなよ!」


「生意気に舌打ちなんてするんじゃない!」


──また後頭部に衝撃がきた。

「それに、誰のお陰でこんな良い部屋に住めると思ってるんだい馬鹿息子!」


「はい、はい、お母様のお陰でございます。」


また後頭部に衝撃が…。
棒読みだったからか?


「口の減らない馬鹿息子めっ!」



「で、何?何か用事か?」

「別に用事はないよ!たまには、馬鹿息子のアホ面を見たくてね。あたしは、今からグアムだよ。また当分帰らないから。会社の方は頼んだよ!」


そう言うと母さんは部屋を後にした。