「…いつから?」
沈黙が続き、俺が言葉を出した。
「…去年の冬位からで…仕事がうまくいかないって…私がいけないって…普段は優しくて…私が我慢すれば…って思ってました…」
消え入る様な声で理沙が言った。
「きょっ、去年の冬からって…もう、一年近くも…?」
「キャバクラの仕事は、ここが初めてじゃないって聞いたけど…。」
「前に、違う街で働いてたんですけど…その頃は顔も殴られたりしてたんで、店…クビになって…ここに来ました…それからは、顔はあまり殴られなくなったんですけど…」
「…理沙ちゃん…履歴書も保険証も他人の物だね?」
「はい…彼のお姉さんのを…」
「それも、彼氏の指示?」
「はい…」